2012年07月10日

狂ったステレオの世界#8

第八回、退院してから

入院のスケジュールは病院によって違うけれど、点滴と神経ブロックを一定回数やると退院になる。
回復がどれだけかは関係なく治療は終了になる。

でも入院中に充分な回復がなかった場合は、退院後もしばらく様子を見る。
といってもビタミン剤を処方されるくらいのものだけど。
つまり、もう「気休め」程度しかやることが無いワケ。
確か末梢神経に良いとされるビタミンB12だったと思う。
これを主剤にしたサプリメントってあまり多くなく、あっても割と高額だったりするので、医者の処方で安く買えるのはまぁ助かる。

それを飲みつつ他には特に何もせず、聴力検査をしながら様子を見る。
この期間も病院によりけりだけど、うちは3ヶ月だった。
だけどやっぱり退院後の回復はほとんど無かったな・・・
様子を見ましょうって期間が終われば、後は慣れるしかないですと言ってお手上げになると。

その時間の中で思ったのは、『医者はあまり色々と教えてくれない』というコト。
例えばビタミン剤まで行くくらいなら、もう食事療法みたいなものだってアリなワケだ。
神経の回復や血行を良くする栄養素を意識して多く摂る食事をするとかね。
だけど、「DHAやEPAを含む魚が良いですよ」とか言ってくれない。
サプリメントならどれとか、なにやら聴力回復トレーニングなんて書籍も、説明聞けば効きそうなものなんていくらでもあるのに。

でもそれって、やっぱり「気休め」でしかないってコトなんだ。
本当に効くなら治療に使われていて当然だよね。
つまり、もしかしたら効果あるかもくらいの気分で、本当に何にでもすがりたい人はどうぞってくらいの。

そういえば、突発性難聴には高圧酸素療法も使われるけれど、これができる病院はあまり多くないのかな?
だいたい点滴と神経ブロックで終わる人が多い。
まぁ高圧酸素療法は装置がデカイやらリスクも多いやらであまり勧められないみたいなんだけど、一度体験してみたいとは思ってる。

そんなワケで、退院後の様子見も終わり、耳鼻科的には治療は終了となった。
3ヶ月と少し、4半期、1クール・・・
思えば結構な時間だ。
突発性難聴が出たのはずいぶん前に感じるくらい。
両耳で音が聞こえてた感覚を忘れてしまうくらい。
絶対治したいと必死だった気持ちが無くなるくらい。

聞こえない耳と、聞こえるはずの無い耳鳴りが残った・・・
posted by ゆう at 22:17| Comment(0) | 難聴

2012年07月03日

狂ったステレオの世界#7

第七回、検査いろいろ

他に入院中にやったことといえば、どれだけ回復してるかみるのに聴力検査を結構な数やったなと。

入院してるので病室で待ってれば良いのが超楽だった!
待合室で待つことがほぼ無し。
行って、やって、帰る!
まぁ正直、劇的な回復なんてありはせず、何度やってもあまり楽しくない・・・
少しだけなら戻ったけど、聞こえるというレベルではなくかろうじて知覚できる程度。
もっとはっきりと回復があったらさぞかし楽しかったろうな〜。

検査といえば、なんとMRIにも入った!
腫瘍や血栓とか頭の中に異常が無いかを調べる。
そういうもので神経や血管がおかしくなっていて難聴の症状が出ている場合もあるから。
これも同意書があった。
いわゆる「閉所恐怖症の人は先に言ってね」とかいろいろと注意事項などもある。

こんなものにまで入るなんて考えもしなかったな本当に・・・
MRIのある部屋は中も外も巨大な機械の塊があったね。
他にも大規模な検査の装置がいろいろ集中してるからそれはそうだ、でも病院のイメージとはだいぶ違う世界になっていた。

で、MRIの部屋に入る。
いやぁ〜、目の前に来ると得体の知れない機械だコイツ(笑)
「目は閉じといてあまり動かさないでね」と言われ、台に乗って出棺(オイッ)
逝ってきま〜す!(オイッ!)
入ってみるとガチャガチャピーピーと思いのほかうるさい。
頭部だけのMRIといっても結構な時間かかった。
20分くらいだったかも?

入院してると結果がわかるのも早いもので、その日の夕方には異常無しと言われた。
だけど、それはつまり改めて原因がわかりませんでしたというコトなんだよね。
良かったのか悪かったのか・・・


そういえば入院に何度かひどいめまいがあった。
突発性難聴にはそういう症状が出る場合があるといわれていて、発症直後には無かったけどきたらきたでそれはもうひどいのなんの・・・

立つなんて不可能、座るのもムリ!
寝てないとどっちに倒れるかわからない。
目を閉じてないと視界が回っておかしくなる。
それはもう凄かった!
まぁ2,3日でひどいのはなくなったので良かったけど。
転んだりして二次災害を起こす可能性があり危険なので気を付けないといけない。
posted by ゆう at 22:49| Comment(0) | 難聴

2012年06月26日

狂ったステレオの世界#6

第六回、治るもの、治らないもの

入院生活も少しずつ確実に過ぎて行きます。
暇なので色々と調べ物をしていくうちにだんだん見えてくる結末が辛いところ。
神経は回復が難しいこと
退院=完治ではないこと
どれくらい聴こえるまで回復できるかわからないこと
旗色はどんどん悪くなっていく。

そんな中で、偶然にも同じ突発性難聴で入院してきた人がいました。
その人はその時点でまだある程度聞こえるそうで。
それからはふたりまとめて手術室でブロック注射をやるようになりました。
もちろん点滴もうっていました。
で、同じ処置を続けていてその人は回復したそうです。
結局、私より先にブロック注射を終了してました。

突発性難聴の回復は発症時の症状が重いほど難しい。
その事実がなんとなく重かった。
やっぱり私は簡単にはいかないんだろうなと。

情報を集めたら気付いてしまうこと、
完治できる治療法がない、
入院してもどこまで良くなるか解らない、
完治と言っても完全に元通りではなくある程度までの回復を指す、(日常生活には問題無いレベル、だけど音楽やる人間からするとかなり困る)
そんなものに意味なんてあるのかと思う人もいるだろうね。

それでも、この人のように治る事例もある。
だから確証がない治療なんて金の無駄とか言わずに、試してみるべきだと思う。

やれるだけのことをやらずに「治りませんでした」で、後で困った困った言うのはやっぱり違う気がする。
「お前にやる気があれば治ったかもしれないよ?」って言われる隙をすべて潰した上じゃないと「治らなかったよ困ったね」とは言えないよな〜って。

だけど、どれだけやる気があってもどうにもならないものがある。
聞こえない音を聞き取るように必死になってみる。
聞こえる耳を塞いでなんでもいいから聞こえて来いと。
死んでしまった神経生き返れ、目を覚ませと。
でもどうやればいいんだろう?

そうだ、「聞く」ことなんて無意識にやってたんだよね。
手を動かすよりもずっと考え無しで。
五感なんて電源みたいに切ろうと思っても切れない。
聞きたくないと思って耳を塞いでも、完全に聞かないなんて不可能だ。

じゃあ「聞く」ってどうすればいいんだろう?
どこに力を入れればいい?
意識を向けようにもその方向はどっち?
それが全然解らない。

音が聞こえなくなって思い知った。
自分の身体のことなのに、自分でできることが何も無いんだ・・・
大ピンチですか、どん底ですか。
ここまでの人生で未知の次元、本当に挽回できる余地が無い窮地に立っている。
posted by ゆう at 22:34| Comment(0) | 難聴